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北海道新幹線(函館〜札幌)の建設費を全額運賃収入で償還してみよう:再試算


「北海道新幹線(函館〜札幌)の建設費を全額運賃収入で償還してみよう」 
http://www.geocities.jp/optimal_persona/kensetuhi/index.htm 
ですが、このたび建設費が再試算されたことに伴いまして、 
当方でも再計算してみました。 

当方の元試算との前提条件の違いは、下記の通りです。 
(1)再試算された建設費を使用した。 
▼札幌〜新函館の建設費を1兆2000億円(従来の試算を距離案分)→1兆800億円(国交省発表)に。
▼ソースは北國新聞=Yahoo記事(http://www.hokkoku.co.jp/_today/H20040326002.htm)。
(2)各区間の客単価(運賃)額計算を、ま管さんの試算に拠った。
▼ま管さん試算掲載ページ(http://www.geocities.jp/optimal_persona/yosou/ryoukin.htm)。
▼当方の元試算では、東北新幹線および東海道山陽新幹線の運賃料金表を参考にし、
該当する距離の運賃料金を拾った。運賃料金刻みが下位(安い)の区間を拾った可能性もある。

【結果(全額返済する場合)】
金利2.00%:償還不能→151年で返済。
金利1.00%:93年→64年で返済。
金利0.50%:72年→54年で返済。
金利0.00%:60年→47年で返済。

【結果(2/3を返済する場合)】
金利2.00%:82年→50年で返済。
金利1.00%:51年→38年で返済。
金利0.50%:45年→34年で返済。
金利0.00%:40年→31年で返済。

【結果(参考。1/3を返済する場合)】
金利5.00%:32年で返済。
金利2.00%:19年で返済。
金利1.00%:17年で返済。
金利0.50%:16年で返済。
金利0.00%:15年で返済。

【コメント】
償還期間が短くなりました。まあ、建設費は減りましたし、運賃収入も増加しましたので、当然のことではあります。
ま管さんに精緻化していただいた運賃収入について、たとえば札幌対東京では、
[元試算]運賃20570円(札幌〜新函館間距離案分で3971円)
→[今回試算]運賃21020円(同4102円)
であり、札幌〜新函館間では、1人あたり4102-3971=131円の増加になります。
当該駅間の年間輸送人員が570万人の予想であるので、
年間では、131*5700000=746700000(7億4670万円)の増加になりますね。


今回は参考までに、1/3を返済する場合についても計算してみました。
現行スキームでは、1/3ずつ「既設新幹線リース料」「地元自治体負担分」「国負担分」となっています。

★以下妄想★
「地元自治体負担分」「国負担分」とも返済が必要であるとして(現行スキームでは不要です)、
「国負担分」をその他の返済不要な財源に置き換えることができたとすると、
返済が必要になるのは「地元自治体負担分」のみということになります。
この場合どうなるのかなと試してみたかった次第。
長文失礼いたしました。

妄想扱いされかねない話ですが、
>「国負担分」をその他の返済不要な財源に置き換えることができたとすると、
は、JR東の負担を想定しています。
その金額は、1兆800億円*1/3=7200億円です。

当方で、新青森〜新函館間の試算ができていないので、
新函館以北が開業した場合の、JR東の増収額について計算できていません。
なので妄想になって恐縮ですが、
「JR東には、新函館以北の建設費を負担する合理的理由があるんじゃないか」
と考える次第です。

スキームの話になって申し訳ないのですが(すみません)、
現行スキームでは、JRが建設費を直接拠出しないので、JRとしては、
「建設費を直接拠出しなくても済むなら、政府の動きを見守ろう」
てな考え方になるのではないでしょうか。
そこでは、JR東などの意見表明
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2004/0203/nto0203_18.html
(東奥日報=Yahoo)
も合理的です。

スキームが、国からの支出が1円すらない形に変更されたとき、
「JRの合理的行動」は変わってくると思うんですよね。
「地元負担+自社負担で建設できるか」「その場合に、将来的にどれだけの利益が見込めるか」
てな感じです。

JR東の担当者各位は、すでに試算を終えているでしょう(・∀・)。
しかし、現行スキームが有効な今は、それを口に出すことは損なので、
上述の意見表明をしているのではないかと考えています。





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